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特別展覧

特別展「ヒンドスタンの神業-南アジア美玉展」
特別展「ヒンドスタンの神業-南アジア美玉展」
展覧日時:特別展 2017/05/16~ 2018/09/16
展示室: S203
展覧の説明

 

展覧の説明

      十六世紀の初め、ティムール帝国(1370-1506)皇室の末裔であるバーブルは、軍を率いて向かったインド北部にムガル帝国(1526-1857)を築きました。百年の国づくりを経て、帝国は日に日に勢力を増し、力を手にした皇帝は雄大な石造建築を次々と造らせ、ヨーロッパやイランなどからも職人を集めるほどでした。文化と政治を超えたこのような交流により、ムガル帝国の各種工芸は異彩を放ち、中でも特に輝きを放っていたのが玉器でした。

      このころ、南アジアのムガル帝国から遙か望む東アジアでは、天地を覆すような大きな変化が起こっていました。北東地域から南下した満州族の清政権が漢族を中心とする明王朝を打倒し、大清帝国を打ち立てたのです。乾隆二十四年(1759)、清朝は中央アジアの東端を征服し、版図に収めて「新彊」と称しました。以降、南アジアや西アジアの各種商品が、新彊のカシュガルやヤルカンドなどを経由して北京に朝貢され、インドなどの美しい玉器もまた、新彊の官吏やウィグル族の首長が皇帝へ献上する最高の工芸品となりました。乾隆帝はムガルの玉器に心酔し、たびたび詩に詠むばかりか、御製詩を直接玉器に刻ませることもありました。このほか、インド半島におけるムガル帝国領地外のインドの藩王国でも玉彫工芸が発展し、帝国の影響を受けながらも異なる風格を備えていました。この種の玉器は、学者の間で「非典型的ムガルスタイルのインド玉器」と呼ばれ、帝国の玉器と同じように東へ伝えられ、清朝宮廷に収められました。そしてこれらの玉器は海を渡って台湾に運ばれ、国立故宮博物院の誇るべき収蔵品となりました。

      玉をこよなく愛した乾隆帝は、詩の中でインドを「天方」と呼び、南アジアの美しい玉は「仙工」と称えました。超絶的な美しさを誇るこれらの玉彫作品を多くの人々に観賞していただくため、故宮南部院区は百四十二組(点)の玉彫文物を選りすぐり展示しています。一つめのコーナーではムガル帝国の皇帝と貴族が生活で使用していた玉器をご紹介。二つめのコーナーでは御製詩に見る乾隆帝の美学思想を観察します。最後のコーナーでは「非典型的ムガルスタイルのインド玉器」を基に、ムガル帝国の影響を受けたインドの藩王国の特色をご紹介します。文化の交流によって生まれた美の極致を心ゆくまでご堪能ください。

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